江戸时代、但马(たじま)の豊冈(とよおか)と、出石地方(いずしちほう)の田んぼは、井せきをつくって、そこから水を引いていたそうです。
2 Z# K, I0 }$ I; y* \/ y 听说在江户时代,但马的丰岗和出石地方的田地都是做堤坝,然后引水灌溉的。
" m$ w1 B+ o/ v+ W# g その水によって、その年の稲作の良し悪しが决まるので、水の确保はとても大切でした。% Q; C6 v5 M" |8 Y1 p$ }4 W
那水决定着这一年稻作的好坏,所以水的确保显得尤为重要。" ]! {6 a f' ^8 O
新田井(にったい) せきもそのひとつで、井をせき止めする日には奉行まで出てきて、不公平が无いように监督をしていたといわれています。
& l' A- }3 O+ b4 i 新田堤堰也是其中之一,在拦河的那一天,按照上级命令,要求监督好不出一点差错。
1 x: W g1 I/ Q0 ~8 E s そのため井せきのほとりには番小屋までつくられて、夜も昼も厳重な监视が続けられたのです。
5 G. Y3 Y( V7 i/ ]$ h8 w 所以堤坝旁边建了看守人住的小屋,日以继夜得严格看守着。& ]0 s9 a W5 ^: N+ O; Y# s! ^$ {
ところが、ひとつ困った事がありました。1 }: J8 L D- n0 A$ b; c& Q
可是,却有件事让人头痛不已。3 ?& }3 ?/ {/ V/ f: c/ x% e; j W
新田井せきが止められると水かさが増すので、伊豆村(いずむら)は水につかってしまうのです。
# G! ]6 N7 L% J/ k) V- D8 u 要是把新田堤坝堵住的话,水量就会增加,会把伊豆村淹掉。
) f) x# \& q. o6 _ b 村人たちは毎年のように役人にかけあうのですが、いっこうに取り合ってはくれません。' d2 O! ~) M3 g* ?+ Y: b
村民每年都会向官员反应,可是却完全没有被受理过。9 t8 Z1 V. x/ ]
そんなある日の事、この村の百姓で甚五郎(じんごろう)という男が、何を思ったのかサンダワラ(→わらで作った米俵のふた)を持って川へ出かけて行きました。
9 ]' N6 l ?# k8 v 有一天,这个村子里一个叫甚五郎的男人好像突然想到什么一样,拿着米袋两端的圆盖子(用稻草做的米袋的盖子)向河流那里跑去。' [9 R9 e" _: C& r, ^7 ~1 o
その顷、新田井せきでは相変わらず番人が、厳しい监视を続けています。" N# T# k7 e2 n5 c1 K. r
那时候,在新田堤坝那里,看守人还是像往常一样严格看守着。
) ~% l1 @$ ?& {6 B5 v- p! [* z すると上流の方からサンダワラが流れて来て、水をせき止めてある土俵にあたったのです。 P) E' H2 E$ z6 g' A
然后从河流上方流过来米袋盖子,撞到了土袋子。6 B' p. V0 R+ {# U3 g
するとわらで作られた軽いサンダワラなのに、土俵がくずれて水が流れ出したではありませんか。8 O* B; z& ]5 ? E/ `
可是明明是用稻草做的很轻的米袋盖子,却撞到了土袋子,让水流了出来。
- p4 _5 x/ r. u/ J) |4 B* d) f( l 番人は、びっくりです。0 j- L5 ^# V6 Q/ F1 M
看守人大吃一惊。
w4 p& f( D4 \, Y) h- B そしてそのサンダワラは、来た道をさかのぼって、上流へと帰って行くではありませんか。# j. }1 u+ q5 P
而且那米袋盖子正顺着来时候的道路往上流回去。: K! V( ?7 S; P; s
「サンダワラが、流れに逆らって上流へ行くとはおかいしい。???さては!」番人は鉄炮をとると、サンダワラめがけて、ドスン!と、撃ちました。: r6 O) _' `9 v; ^; E1 T. Q6 U- A
“米盖子逆流而上真是太奇怪了。???莫非是!”看守人举起了抢,瞄准米袋盖子,砰得开了枪。
0 R# h5 \ _, I5 @; p すると、川の水はみるみるまっ赤に染まって、サンダワラを头にくくりつけた甚五郎の死体が浮いたのです。
- M3 j8 Y9 B9 b 然后河水看着就被染成了红色,用头顶着米袋盖子的甚五郎的尸体浮了上来。0 P3 B1 _+ h! V$ O! m( Z3 x" x
知らせを闻いて駆けつけた村人たちは、「バカじゃのう。下へ流れていれば助かったのに」と、いいながら、村のために死んだ甚五郎に涙したのです。
1 s6 Q% S0 x' _3 o7 M; _ 闻讯赶来的村民们虽然嘴上说着:“真笨啊。要是往下游就可以得救的嘛”,一边还是对为村子而死的甚五郎流了眼泪。5 D# c8 V. X. o6 E9 B7 P# \/ }9 G
その後、村では甚五郎を手厚くとむらい、毎年うら盆がくると、田んぼに美しいまんとうの火がともされるのだそうです。0 h" @% W6 S' w: _% |
听说之后,村子里厚葬了甚五郎,每年盂兰盆会时,都会在田地里点起美丽的长柄纸灯笼。 |