</p> 「お小夜、夜になったらかぶと島をながめてくれ。わたしは毎晩赤い灯をともすから。赤い灯が見えるかぎり、私は生きているから」与次郎はお小夜にそれだけを言い残すと、かぶと島へ送られました。
# m$ E. k0 g( m4 C6 T m “小夜,到了晚上你就眺望一下甲岛。因为我每天晚上都会点红色的灯。只要看到红色的灯,就可以知道我还活着。”与次郎对小夜只说完这些话后,就被送到甲岛去了。3 t% e6 z" ]! F$ i" S: H
それからというもの、お小夜は夜ごと浜辺に出てはかぶと島を眺めました。
6 I, r' o- a' e* X 从那之后,小夜每天晚上都会去海边眺望甲岛。
2 C9 H* \$ C# s) I 日も暮れる頃になると、島にボーッと赤い灯がともります。
6 ^6 _7 `) D0 m6 R) Y 在太阳落山的时候,小岛上就会扑哧地亮起一盏红灯。7 O4 {8 f+ O. a$ \; R% }& t/ X
その灯をながめては与次郎を思い、お小夜は涙を流すのでした。
2 E. ^$ f0 y5 M) Z 小夜看着那灯,想着与次郎就会止不住流泪。
4 n$ E' m. N# z+ L& Q/ [: z でもこれを、神父たちはこころよく思いません。「与次郎は、信者を惑わす悪魔じゃ。悪魔には、神罰が下さるべきだ」
/ n- Y% I; |, x* }: m; j: O, Z 可是对于这一切,神父们却并不高兴,他们说:“与次郎是诱惑信徒的恶魔。对于恶魔,就应该接受神的惩罚。”( z) L( B( ?# R
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次の日の夜、お小夜がいくら待っても、かぶと島に赤い灯はともりませんでした。
- [2 }3 @. o7 R" x- ^' E% p 第二天晚上,小夜一直等着,可是却没有看到甲岛的红灯亮起来。
+ N9 E4 R) o+ w$ b6 B9 }1 N その日の夜明け、お小夜は何かにつかれたかのようにふらふらと歩き出して、一歩一歩、海の中に足をふみ入れたのでした。
- }' A5 W' m8 N; e" P 那天凌晨,小夜像是被什么东西附体了一样,摇摇晃晃地走了起来,一步一步地迈向海里。
( s9 C7 h1 `: d+ c8 i& K, k6 G9 G 「与次郎さま。来世では、必ず結ばれましょう」" k0 I: P" f( s: e9 f+ ]
“与次郎。来生一定要在一起啊。”
" K/ v+ q7 e4 P! O# V1 n8 T 翌朝、かぶと島の波打ち際に、並んで倒れている男女の死体があがったそうです。2 }3 B0 j' r, f: H- }
听说到了第二天早上,在甲岛的浪打过来时,浮上来并排倒在一起的男女尸体。 |