大入道と仕立て屋9 E1 m5 A/ w4 V( e- ]2 y" ~
昔々(むかしむかし)、歩(ある)くたびに、ドスーンと、ドスーンと、地面(じめん)が揺(ゆ)れる、とても大(おお)きな大入道(おおにゅうどう)がいました。* |# A) F: M% c7 h; J( P9 o5 ~# t
あまりにも大(おお)きいので、頭(あたま)はいつも雲(くも)の中(なか)に隠(かく)れてしまいます。; B1 P' m- Q0 w" I. F
ある日(ひ)、大入道(おおにゅうどう)は言(い)いました。
) H; y+ D# R9 y+ P, A 「暇(ひま)だなあ。人間(にんげん)を捕(つか)まえてこよう。」5 m* F2 o! I: {; w Q
ドスーン、ドスーンと大入道(おおにゅうどう)が森(もり)を歩(ある)いていると、一人(ひとり)の男(おとこ)が、山道(やまみち)でキョロキョロしています。1 c7 n- P C, I6 t
大入道(おおにゅうどう)が尋(たず)ねました。
* |5 D2 @! q% _4 ]3 [% W( b# t! z 「おい。おまえは誰(だれ)だ?」
: u7 o+ [3 U2 P, m/ Z8 W# ]- j2 z, O- W 「はい、町(まち)の仕立(した)て屋(や)でございます。」
9 {# T. q- i3 a) m 「何(なに)しに来(き)た?」/ @7 H& ^' W5 R6 o! r
「はい。山(やま)の中(なか)に、いい仕事(しごと)でもないかと探(さが)しに来(き)ました。」
5 y/ E9 w ?5 K# K& r 「では、おれのうちへ来(き)て働(はたら)かないか?」0 n8 X; j$ w: [, |' Q
「それはいいですが、お礼(れい)に何(なに)をくれますか?」* \8 O0 g7 P, k* }
「持(も)ちきれないほど、金貨(きんか)をやろう。」# x4 p8 g+ h& ?* `# {. }
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仕立(した)て屋(や)さんは、大入道(おおにゅうどう)の家(いえ)へ行(い)くことに決(き)めました。! d; a, M2 h% l- r7 i9 ]
そして金貨(きんか)をもらって、速(はや)く逃(に)げ出(だ)そうと考(かんが)えました。) g3 A% M+ Z5 p; R: p; {- A- i0 G2 R
二人(ふたり)は、大入道(おおにゅうどう)の家(いえ)に着(つ)きました。8 `' B. T% ^) I
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「おい、チビ。水(みず)を桶(おけ)に汲(く)んでこい。」
9 R. ? ^4 w5 F 「桶(おけ)にですか?なぜ、井戸(いど)ごと持(も)ってこいと、言(い)わないのですか?」
/ j" j% p/ \& X' e 「なんだと、井戸(いど)ごとだって?」
z! _7 Z. M; n5 [) C5 v 大入道(おおにゅうどう)は驚(おどろ)きました。
% T3 I1 s0 W/ r8 |, a' d- H& e 仕立(した)て屋(や)さんは、こんな大(おお)きなことを言(い)って、水汲(みずく)みに出掛(でか)けました。5 x' o! M' b+ {# M; L) b
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もちろん、桶(おけ)にです。 |